about  “It’s Tough Being a Man – 男はつらいよ”:

山口出身のスタイリスト部坂尚吾がお届けする、ファッションコラム。

ファッションに紐づくアイテムや、スタイリングしたフォトシューティングを不定期ながらコラム形式にてご紹介。

 


靴下の話

このたびSPIBEにて文章を書く機会を頂戴した。生まれた町”宇部”から情報を発信するこのサイ トに寄稿できることは嬉しい限りである。拙い文章だが、お付き合いいただけたら幸いだ。曲がりなりにもスタイリストという職業に就いているので、それに付随した内容の話をしたい。ここで表題に戻り、記念すべき第一回目はなんと靴下の話である。

“ホーズ”という呼称に聞き覚えがあるだろうか? 今ではすっかりマイノリティになってしまった、 膝まで長さのある靴下だ。昨今、ビジネスや招宴の場でふと足下を覗くと、シューズとトラウザーズの裾の間から堂々と脛が覗いている御仁がとにかく多い。これはとにかく品がない。せっかくスーツ、タイ、シューズ等に気を使っていても、見えない部分がなおざりでは興醒めである。

 

さてこのホーズ、冬場は暖かいが夏場はかなり暑い。しかし、夏場は何を履いても暑いものは暑いのだから、ここはもう慣れと我慢の問題である。慣れないうちは違和感を抱くかもしれないが、慣れてくればこの独特のホールド感がないと不安を覚えてしまうのだから不思議なものである。

煎じ詰めれば、人からどう見られているかという心遣いや精神は、ビジネスやプライベートにおける社会人としての嗜みにも繋がるのではないだろうか。

 

ホーズ各種 ¥1,620(HALISON sierradux+ 代官山 03-3477-7498)

 

※本記事はSPIBE(http://spibe.jp/)からの転載となります。掲載されている価格は公開当時のものとなり、現在とは異なる可能性があります。

 


 1985年山口県宇部市生まれ、広島県東広島市育ち。松竹京都撮影所、テレビ朝日にて番組制作に携わった後、2011年よりスタイリストとして活動を始める。2015年江東衣裳を設立。映画、CM、雑誌、俳優・タレント・文化人のスタイリングを主に担い、各種媒体の企画、製作、ディレクション、執筆等も行っている。山下達郎と読売ジャイアンツの熱狂的なファン。

 

Shogo Hesaka “Karnel” Interview :

ファッションという視点から地元を見つめるスタイリスト:部坂 尚吾